WF -1000XM4レビュー第3弾! イヤホン本体をハードウェア面から細かくチェック AirPods Pro・Jabra Elite 85tとの比較~

2021年7月6日

6月25日に販売されたSony製完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルとなるWF -1000XM4を発売当日に購入しましたので、ご紹介します。3回目にレビューするのは、イヤホン本体になります。

WF -1000XM4のイヤホン本体について紹介しますが、今回は外観とハードウェアとしての特徴をご紹介します。なお、項目によって比較対象にAirPods ProやJabra Elite 85tを挙げて、3者の違いなどを含め細かく紹介しています。

ハードウェアとしての特徴

今回は、イヤホン本体の見た目や外部構造など、ハードウェアとしてのイヤホン本体についてご紹介します。 

サイズと重さ

Sony公式ヘルプガイドの仕様にイヤホン本体サイズの表記がなく、私の実測でサイズを測ったところ、下のような結果となりました。

高さ 25 mm 幅 27 mm 厚さ 25 mm

AirPods Pro / Jabra Elite 85tとの比較

高さ厚さ重量(片側)
WF-1000XM425 mm27 mm25 mm7.3 g
Jabra Elite 85t23.1 mm19 mm16.2 mm7 g
AirPods Pro30.9 mm21.8 mm24 mm5.4 g

AirPods Proにあるステム(柄)部分が高さに加わっているため、1番高くなっていて、他の2つに比べて独特の形状をしています。また、WF-1000XM4のタッチセンサー部分と比べると、Jabra Elite 85tの物理ボタンの面積の方が小さいことも分かりました。なお、Jabra Elite 85tのメーカー公称サイズについては、それぞれの長さの定義が明示されていないため、正しく比較できていない可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

IP等級

日本工業規格で規定された防水や防塵の程度についての等級をIP等級といいます。

AirPods Pro / Jabra Elite 85tとの比較

IP等級保護の程度
WF-1000XM4IPX4いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない。
Elite 85tIPX4いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない。
AirPods ProIPX4いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない。

IP等級での比較においては、いずれの製品も同等の等級となっており、違いはありません。ちなみに、IPX4を正確に規定している文面では、

IPX4は、飛沫に対する保護を規定している。同様の散水装置を用い、各散水口あたり0.07L/minの水量で、あらゆる角度からの散水を行い、最低5分間の散水で浸水がないことを確認する。

電気設備の知識と技術より引用

とあります。一方で、防塵に関する規定の設定はいずれもなく、不明です。

形状

全体像としては、まるで瓢箪のように、大小の丸い形が縦列しているような形状でした。

外側

耳の外側に出る部分には、山なりになったタッチセンサー、外音マイク、通気口のようなものが配置されており、その側面は円筒形になっています。またタッチセンサー正面は耳に装着した状態では真横ではなく、斜め前の方向に向けられていました。設計・開発段階において、指で操作する時の最適なタッチセンサーの向きを研究した上でのことだったのかなと想像しています。

内側

耳の内部に接する部分は曲面処理がされていて、イヤホンの本体部分が耳の中に収まった状態でも、痛みを感じることはありませんでした。内側の曲面処理が人間の耳に優しくフィットするように設計されているのだろうと感じました。

左右のイヤホンの区別

イヤホン本体の内側(耳の中に収まる側)に、それぞれLとRという文字が刻み込まれているので、耳への装着時の区別に困ることはありませんでした。

イヤーピースを外した状態

イヤーピースを取り外した状態で確認をしてみると、イヤホン本体から音が耳へと伝えられる管(くだ)に、異物混入を防ぐためのフィルター(写真では黒い網のようなもの)が付けられていることが分かりました。前回の記事でご紹介したイヤーピース側ではフィルターが付いていなかったため、異物混入を防ぐ手立てがWF -1000XM4ではないのではないかと不安に思っていましたが、イヤホン本体側で対策をしていたので安心しました。

このフィルターがあることで、耳に伝えられる音楽の音質に影響があるのかどうかが気になりました。開発者さんにインタビューする機会がもしあったら、聞いてみたい所です。

装着状態での見え方

左耳に装着した状態で撮影しました。WF -1000XM4の特徴的な円形の外部マイクが耳の下に、正反対の位置には細長いマイクが位置していることがわかります。傍から見た時のタッチセンサー部の自己主張が比較的強めかと思いました。

見苦しいおじさんの耳アップで恐縮です。

AirPods Pro / Jabra Elite 85tとの比較

AirPods Proの着用時には、ステム(茎、AirPodsの柄の部分)が耳の中から真下に突き出ているのが特徴です。そんなAirPods Proと比べると、85tの方は耳の中にスマートに収まっているように見受けられます。

構造

イヤホン本体左右それぞれの共通の構造として、

  • タッチセンサー
  • IRセンサー
  • マイク × 2(2か所に1つずつ)

が備え付けられています。

タッチセンサー

タッチセンサーは正面から見ると、真円系になっています。実測にはなりますが、その幅は17.5 mmでした。

IRセンサー

IRセンサーは、イヤホンが耳に着用されているかどうかを検知するものであり、音楽再生時にイヤホンを外したら、自動的に一時停止をするといった機能に用いられています。上の写真では矢印で示した黒い楕円形の部分になります。

マイク

外部音や自分の声を拾うためのマイク(フィードフォワードマイク)が本体外側に2か所設置(上の写真で示している丸い形のものと細長いものの2か所)されています。

また、イヤホン本体内側にもマイクらしき穴を見つけていますが、Sonyのヘルプガイドの各部の名称にはその説明がありませんでした。仮定ですが、この小さな穴が耳の内側に発生しているノイズを拾うフィードバックマイクではないかと思います。また、Sony公式の開発者インタビューページを読み込んでみると、イヤホンを使った会話時に働く骨伝導センサーについても、こちらの穴が関係しているかもしれません。

参考リンク

ポイント1 『WF-1000XM4』なら音声通話もクリアな高音質での中に、骨伝導センサーについての記述あり

タッチセンサーの働き

イヤホン本体の表面には、タッチセンサーが左右に用意されており、これら2つのタッチセンサー操作により、様々な機能を実行することができるようになっています。さらに、別の記事として取り上げますが、操作できる機能が3つのコントロールに分けられており、Sony Headphones Connectアプリ内の機能として、どのコントロールを左右のイヤホンに割り当てるのかも、ユーザー側でカスタマイズ設定が可能になっています。

再生コントロール

ダブルタップとトリプルタップの操作について、購入したばかりの時には慣れておらず、曲の頭出しや次の曲にスキップすることができませんでした。使い続ける内に操作する際のコツが分かり、一度センサーをタップすると、ポンという音が鳴るのですが、その音が鳴った後で必要な回数センサーをそれぞれのタップ毎に音が出るまで待ってからタップすると、うまくいくことが分かりました。

音量コントロール

音楽コントロールを実際に使ってみた感想からすると、音量を下げるジェスチャーがタッチセンサーをタップし続けることになっていますが、例えば1メモリ分だけ音量を下げたい時に、タッチし続ける限り音量が下がる続ける仕様になるので、ちょうど良い音量を探るには使い勝手が悪く感じました。ダブルタップにカスタマイズできると良いなと思います。

外音コントロール

AirPods Proとの比較

AirPods Proの場合、ステム部分を親指と人差し指でつまんで押す、という操作によりいくつかの機能が実行できるようになっています。

実行のできる機能を具体的にまとめると、

  • 1回押す → 音楽の再生/一時停止、着信した電話の応答と通話の終了
  • 2回押す → 再生中の音楽から次の曲へスキップ
  • 3回押す → 再生中の音楽の頭出し
  • 長押しする → ノイズキャンセル機能オン、外部音取込みモードオン、ノイズキャンセル機能オフの切り替え

という操作が実行でき、またステムの長押しの操作は、ノイズキャンセル機能のONとOFFの切り替えだけではなく、Siriの呼出し機能も割り当て可能になっていました。(いずれかの機能を択一式で設定し、同時利用は不可)

以前に、製品へのフィードバックということで音量コントロールができるようにして欲しいとAppleへリクエストも出したことがありましたが、AirPods Proが販売されて以降、ステムのつまみ押しで実行できる機能には追加アップデートがない状態が続いており、ユーザーの利便性を向上させようとする意志がApple側にはないと感じています。

Jabra Elite 85tとの比較

イヤホン本体の表面には、Jabra独特の真円形の物理ボタンが用意(下のイラストのJabraというメーカー名が印字されている円形部分)されており、これら2つのボタン操作により、様々な機能を実行することができるようになっています。さらに、別の記事として取り上げますが、JabraのSound+アプリ内の機能として、下で紹介されている機能の割り当て方もユーザー側で、1操作毎にカスタマイズ設定が可能なのが、特徴であり、WF -1000XM4に優っているPRポイントになっています。

音楽コントロール

ユーザーマニュアルより引用

通話コントロール

ユーザーマニュアルより引用

ANC、HearThrough、および音声アシストのコントロール

ユーザーマニュアルより引用

イヤホンバッテリー残量の確認方法

イヤホン本体単独では、バッテリー残量をチェックすることはできません。Sony Headphones Connectアプリ内で確認することになります。

以上で、ハードウェア的側面からイヤホン本体をチェックした記事を終わります。次回は、イヤホン本体のソフトウェア面について紹介したいと思います。