1周24時間表示の円形文字盤全面で昼夜表示!Apple Watch文字盤解説 ソーラーダイヤル(watchOS7対応版)

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【更新履歴】11/17 11月のスクリーンショットを追加

過去に、Apple Watchで用意されている文字盤の中で、インフォグラフとソーラーダイヤルを紹介をしましたが、前述のもの以外にも提供されている文字盤(watchOS7対応)を解説するシリーズ企画の第17弾となります。

Apple Watchの魅力の一つに、多種多様な時計の文字盤が用意されていることがあります。

こちらのページでは、watchOS7で提供されているソーラーダイヤルという文字盤について、画像や説明、用意されているカスタマイズ要素を紹介し、また管理人の独断と偏見によるタイプ診断からの評価、使い道をご説明しています。なお、こちらの記事は過去にソーラーダイヤル文字盤を紹介した記事も取り入れて紹介しています。

この文字盤の魅力が、少しでも伝わればと思います。

ソーラーダイヤル概要

”ソーラーダイヤル”文字盤は、文字盤内のダイヤルに小さな太陽が表示されており、その太陽が時間を追う毎にダイヤルの円周上を360度少しずつ移動をすることで、1日の時間経過を確認することができる文字盤で、季節や居住している国や地域によっても最適化されるという一風変わったギミックが施されている文字盤です。

文字盤公式説明

”ソーラー”文字盤は、いにしえから伝わる太陽を使って時間を計る方法を受け継ぐものです。

この文字盤には、太陽を追跡する24時間の円形ダイヤルと、太陽の軌跡と反対側に移動するアナログまたはデジタルのダイヤルがあります。

太陽の位置と高度は、ダイヤルを2等分する線によって追跡され、あなたの現在地および時間/時節によって日が長くなったり短くなったりするにつれて変化します。

ブルーのダイヤルは、あなたの現在地の空の色に対する太陽の影響も表しています。Digital Crownを回すと日中の太陽の軌跡道を追跡します。

Apple Watch公式アプリの文字盤ギャラリーより

文字盤グラフィック

通常表示と常時表示の比較

常時表示はSeries5と6、7のみ対応となります。下に2つの表示の写真を並べて掲載しましたが、通常表示と常時表示の違いは3点あり、

まずは

  • 文字盤中央下に配置されている現在時刻の秒針
  • プライバシーに関わる情報(コンプリケーション配置時のみ)

が非表示になっているところです。

また、常時表示の時には、円形ダイヤル部分の日中と夜間を表す空(そら)の彩度が落ちることで、全体的な印象として暗くなっています。ただし、太陽はしっかりと明るく表示されているところは、変化がないかと思いました。

文字盤設定画面

ソーラー文字盤で設定できる項目として、

  • 時刻
  • コンプリケーション

以上、2つが用意されています。

今から、1つ1つ説明していきます。

時刻

ソーラーで変更できるスタイルとして設定できるのは、

  • アナログ
  • デジタル

の2種類用意されています。

アナログ

アナログにすると、文字盤の中央あたりにある時刻表示部分がアナログ時計で表示されます。

デジタル

デジタルにすると、文字盤の中央あたりにある時刻表示部分がデジタル時計で表示されます。

コンプリケーション

コンプリケーションが設置できる場所は以下の4か所になります。

  • 左上 → ①
  • 右上 → ②
  • 左下 → ③
  • 右下 → ④

おすすめコンプリケーション

シンプルにおすすめのコンプリケーションを設置個所ごとにご紹介します。

左上・右上・左下・右下

文字盤の四隅に設置できるコンプリケーションでの表示は曲線型になるので、曲線形のグラフ、または曲線のテキスト表示ができるのが向いていると思います。具体的には、

  • 天気・気温
  • 気象状況
  • 降水確率
  • 世界時計
  • UV指数
  • バッテリー
  • ノイズ
  • アクティビティ

になります。

ソーラー文字盤のギミック

ソーラー文字盤は、他の文字盤とは一線を画すギミックが施されているのが特徴で、ここからはその特徴を掘り下げて紹介します。

実はモノクロではなかったコンプリケーションのカラー

ソーラーダイヤルの文字盤のスクショを撮影して初めて気づいたことがありました。

まず、下の4枚の死クリーンショットを見比べてみてください。

1日の始まりとなる日の出を起点に、時間が

日の出 → 日中 → 日の入り → 夜間

と進むにつれて、空を表すブルーの色味が変わっていることが分かると思います。

朝焼けと夕焼けの色味表現も秀逸

更に、驚かされたのが、日の出の朝焼け、日の入りの夕焼けの色味もちゃんと表現されているところです。

朝焼けも夕焼けも、太陽の光と空の色のグラデーションになっていますが、

朝焼けでは、空の色が日中のさわやかな淡い青色になっていて、

夕焼けの空の色は、夜間を表す深い青色になっていることに気づきました。これを発見した時には、、デザインやユーザー体験へのこだわりはさすがはApple!と思いました。

日照時間の長さが季節によって変化

また、天体的な知識にはなりますが、季節毎に地球の公転角度により日照時間が長くなったり短くなったりしますが、ソーラーダイヤルではその変化についても正確に追随して表示してくれます。以下に、1月から12月までの12パターンのスクショを掲載しておきます。(11月は未掲載です)

1月

日中よりも、夜間の方が長い

2月

日中よりも、夜間の方が長い

3月

日中と夜間の長さが大体同じくらい

4月

日中時間が夜間よりもが長い

5月

日中時間が夜間の方が長い

6月

日中時間が夜間の方が長い

7月

日中時間が夜間の方が長い

8月

日中時間が夜間の方が長い

9月

日中時間が夜間の方が若干長い

10月

日中よりも、夜間の方が長い

11月

日中よりも、夜間の方が長い

12月

日中よりも、夜間の方が長い

日照時間の長さが国・地域によって変化

ソーラー文字盤では、Apple公式文字盤説明文にも記載があるように、現在地の情報に合わせて、日中と夜間の長さに対応して表示します。以下に、1月時点での日本とイギリスでの日中と夜間の時間配分を撮影したスクショで比較してみます。ちなみに、イギリスで撮影したのはコロナ禍が世界に拡大目前の2020年1月24にロンドンへの出張時のものです。

イギリスは日本よりもさらに緯度が高いところに位置しているため、夏は日照時間が21時くらいまで明るい一方で、真冬は日照時間がとても短い土地です。上の写真でも分かるようにイギリスでは日の出が8時近く、日の入りがおよそ16時30分そこそこになっています。一方、日本ではイギリスよりも日の出が約1時早くて、日の入りも1時間遅い状況です。

イギリス滞在時に、日の出時間にちゃんと太陽が昇ってくるのかを検証した記事を参考までに貼り付けますが、確かに文字盤での表示情報通りに日が昇ってきました。

たまに不具合

ソーラーダイヤルを常時使っていると、たまに遭遇するのですが、日照時間の割合がおかしな表示をすることもあります。参考までに掲載します。

日の出と日の入り時間の専門知識

Apple Watch上の文字盤ではまったく気にならなかったのですが、この記事を投稿する時のスクリーンショットを見て、初めて気づいたのですが、2つの矢印の先にある、4つの点の集合体(合計8つ)は、いったい何なのだろうと疑問に思いました。

何か意味があるだろうけれども、これを気づいた時には分からず仕舞いでした。でも、ソーラーダイヤルを指で軽くたたいてやると、下のように画面が切り替わることがきっかけで、点の正体が分かりましたので紹介します。

ちなみに、上の写真にある、日長というのは、調べてみると日中(日が出ている時間の長さ)だということが分かりました。

8個の点の正体

アプリやコンプリケーションを起動せずに、ソーラーダイヤルの文字盤のままの状態でデジタルクラウンを回すことで、ソーラーダイヤルの太陽の位置を手動で動かすことができることを発見しました。

実際の動きは、YouTubeに動画をアップしましたので、ご覧ください。

 

いざ、手動で回してみると、太陽がなぞの点のところに移動すると、Digital Crownの回るカリカリという音が、点を通過する度にガリっと大きく響くとともに、その名称が表示されました。

例えば、日の出グループだと、

と表示されます。

また、日の入りグループでは、

と表示されています。

どうやら、これらの点は、何かの専門知識からきているようで、さっそく調べてみました。

と、その前にYouTubeにアップした動画の最後に、手動で時間を巻き戻した太陽が、自動で日付が変わる直前まで一気に移動するのですが、その最後に表示される太陽正子は何だろうと調べると、

〘名〙 午前零時。太陽が地平線下の子午線を通過する時刻をいう。十二支の子(ね)の刻に当たる。真夜中。⇔正午(精選版 日本国語大辞典より)

だということが分かりました。

【7/11追記】watchOS7においては、太陽正午という名称に変わっていました。

薄明とは?

これら専門用語の骨子となっている薄明を調べると、

↓ 情報参照先(第五管区海上保安本部海洋情報部)

日の出前や日の入り後の、空がうす明るい状態を表すということで、さらに薄明は「市民薄明(常用薄明)」「航海薄明」「天文薄明」などに分けて考えることがあります。という説明がありましたので、さらに深堀りしてみます。

常用薄明

市民薄明とも言い、灯火なしで屋外の活動ができる目安とされ、日本では日の出前・日の入り後30分間程度

太陽の高度は、水(地)平線下マイナス50分~マイナス6度

航海薄明

1~2等星が見え、また、地平線や水平線が識別できる目安とされ、日の出前・日の入り後1時間程度

太陽の高度は、水(地)平線下マイナス6度~マイナス12度

天文薄明

空の明るさが星明かりより明るい目安とされ、日の出前・日の入り後1時間30分後程度 太陽の高度は、水(地)平線下マイナス12度~マイナス18度

だということが分かりました。

文字盤タイプ診断

診断コメント

ソーラーダイヤルは

  • 表示される情報として、現在の太陽の位置、日照時間と時刻だけというビジュアル重視となり
  • 機能性については、文字盤の中を小さな太陽が動いていき、日中と夜間の差が分かるくらいの見た目を重視しており
  • 表示される情報量は、時間表示以外に、四隅に配置できるコンプリケーションが4つあり普通となり
  • カスタマイズ要素は、時刻表示形式とコンプリケーションの2つだけとなり少なく
  • 見た目の印象は、天文学的な知識も反映されているものでまじめ感のある

文字盤となっていると思います。

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