5/5に新たなAirPodsProのファームウェアとしてリリースされた2D15について、自分が所有するAirPodsProがこのファームウェアにアップデートされた状態で5/6~5/7の2日間にわたって使った感想をまとめました。
こちらのページでは、2C54に自動アップデートされてしまった私のAirPodsProで、不満に思っていたノイズキャンセルパフォーマンス低下を、体感した場面ごとに2D15が適用されたものと比較、さらに、2B588以前のファームウェア時のパフォーマンスとの比較についても、評価します。
2C54でノイズキャンセリングが低下したと実感した場面
実際に私がノイズキャンセリング機能のパフォーマンス低下があると感じた場面は、4つありますので、1つ1つ評価していきます。
- 3点 → ノイズキャンセリング機能が高評価だった初期ファームウェア2B584と同等レベル
- 2点 → 2B584から多少の質の低下が見られていた頃のファームウェア2B588と同等レベル
- 1点 → 2C54と比べると改善はみられるが、2B588レベルまでは達していない
- 0点 → 2C54から改善が見られない
自分が歩いた時の振動の伝わり
2C54になってから、会社通勤時になんでこんなに自分の歩く振動がノイズとして聞こえるようになったんだろう?と初めてノイズキャンセリングのパフォーマンス低下に気付くきっかけとなった場面ですが、5/6に室内で、5/7に会社に通勤時に確認してみました。
その結果、2C54と比べると改善は確実に感じられました。ただし、2個前のファームウェアである2B588と同じかというとそこまでの質に戻ったと言い切れない状態でした。
従って、こちらの場面の配点は1点となります。
自分の耳からAirPodsProを通して伝わる心臓の鼓動
シリコン製イヤーチップを耳に装着した状態で2C54時代のAirPodsProからは、自分の心臓の鼓動も伝わってきて、それが不快でしたが、2D15になってからは鼓動のノイズの伝わりが低減されたことを実感しています。
ただし、そんなことすら気にならなかった2B588レベルには達してしないと思われる。
こちらでも、1点の配点です。
自分が乗車していない車や地下鉄から発せられる騒音
自宅から会社に出勤する際に、道路で信号待ちをしている間に目の前を走りすぎていく多くの車から発せられるエンジン音、そしてプラットホームで待っている時にホームに入ってきた地下鉄の騒音の低減はどうだったかというと、2C54からは改善が認められました。
しかし、2B588までは気にならなかったけれど、今回のファームウェアで除去しきれていないノイズの存在が感じられました。
こちらの配点も、1点です。
バスや地下鉄に乗車している間に伝わる車内騒音
バスの後部座席に座っている間に伝わるエンジン音と振動、地下鉄に乗っていて、レールと車輪がぶつかった時に出るガタンガタンという音、電気モーターの音でノイズキャンセリング機能のパフォーマンスを確認しましたが、2C54と比べたらノイズ低減できていることは分かりましたが、カットできてない低音域ノイズの存在は確認できました。
地下鉄車内のアナウンスや発車を知らせるベルは、外部音取り込みモードにしなくてもノイズキャンセルせずにスルーで聴こえてくることも確認しました。これは2B588の時にはノイズの低減はできていたものでした。
したがって、こちらの配点、1点となります。
総合評価
4つの項目の配点を合計すると4点となり、平均点としては1点になります。改めて今回の配点ルールに当てはめると、
- 3点 → ノイズキャンセリング機能が高評価だった初期ファームウェア2B584と同等レベル
- 2点 → 2B584から多少の質の低下が見られていた頃のファームウェア2B588と同等レベル
- 1点 → 2C54と比べると改善はみられるが、2B588レベルまでは達していない
- 0点 → 2C54から改善が見られない
2C54と比べるとノイズキャンセルのパフォーマンス改善は認められるものの、2C54より前のファームウェアの水準には達していないという評価となります。
もっとシンプルに伝えると、2C54がノイズキャンセリング機能を有する機器として最悪なレベルだったところからは抜け出せてはいるけれど、まだまだ満足のいくものではなかったです。
これまでの評価ポイントに加えて、特に気になるのが低音域のノイズだけが常に除去できていないのか、とにかく不快な感覚がずっとそれが耳に伝わり続けているのを何とかしてほしいです。ノイズキャンセル機能をオフにして時にその不快感は消え去って、一種の解放感を感じるので、ノイズキャンセルが効いている副産物のノイズ?なのかもしれません
私が望むノイズキャンセリング機能がもたらすのパフォーマンスは、発売直後に採用されていた2B584レベルです。目の前の道路を走りすぎる車の騒音も全音域でキャンセルされ、走り去る時に、小さな音でサーッ、とわずかなノイズが聞こえる程度の静けさを手に入れることができていました。
別途所有する、Sony製ノイズキャンセリングヘッドホンでは、今でもそれに匹敵するノイズ除去をしてくれています。
Appleではプロダクト名にProと名付けられている上位機種の扱いで、約3万円という安くない買い物をしているユーザー側としては、当然ながら満足度の高いパフォーマンスを求めることになりますが、2D15によってもたらされた改善は、とてもそれらの水準に達しているとはまったくもって感じられません。
Appleには引き続き、より高パフォーマンスのファームウェアに改善してもらうよう、2D15に対してのフィードバックを後日行いたいと思います。