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AirPodsPro使用で取得できるヘルスケアデータ【ヘッドフォン音量】解説

AirPodsProを使い始めてから、ある日、ヘルスケアデータで体重や体脂肪率を入力していて気づいたのですが、データの一つに【ヘッドフォン音量】という項目が増えていたことに気づきました。

ここでは、【ヘッドフォン音量】というヘルスケアデータがどんなものだったのか、ご紹介します。

このヘルスケアデータを調べてみて、人間の耳と大音量の音に曝されることのリスクについて、勉強になりました。

目次

ヘルスケアアプリの【ヘッドフォン音量】データ表示方法

まずは、ヘルスケアアプリを起動します。

起動したら、その次に、【概要】メニューから、【よく使う項目】の下の方にある、

【すべてのヘルスケアデータを表示】

をタッチ

【すべてのデータ】が表示されたら、画面を少し下にスクロールすると

耳のアイコンがついている、

【ヘッドフォン音量】

が出てくるので、その部分をタッチ

これで、【ヘッドフォン音量】データのページにたどり着きます。

この画面内の情報で知りえるデータとしては、

11/21~27までの1週間で、AirPodsProによって聴いていた音楽の音の大きさ(db=デシベル)

になります。

なお、用意されている期間として、

1年、1か月間、1週間、1日、1時間

の単位で調べることができそうです。

情報を見ながら気になった

【曝露】

という言葉を調べてみます。

曝露(ばくろ)とは?

下の画面で矢印で示している、曝露の言葉の意味を調べると、

  1. 他人の秘密・悪事などをあばいて明るみに出すこと。 「秘密を-する」
  2. 直接風雨にさらされること。また、有害物質や病原菌などに曝されること。

という2つの意味があり、

今回の場合では、②の意味がふさわしく、大きな音量で音楽を聴き続ける(=鼓膜等を含めた耳の器官に対して、大きな音量に曝される)ことのリスクを、

【曝露】

という言葉で表しているのだろうと思います。

私の音楽鑑賞のデータでは、1週間を通して、平均して49dbで18時間程の曝露となっていることが読み取ることができました。

次に、右上にある

iのアイコン

をタッチすると、

【サウンドレベル分類】

という画面になりました。

前の画面で、チェックマーク☑とOKが表示されていましたが、その内容の詳細が表示されていました。

もし、計測したデータが警告レベルの数値だった場合は、

!大

と表示されるのだろうと思います。

この画面で、新たに、

【騒音曝露限度】

という単語ができてましたので、まとめておきます。

騒音曝露限度

この指標は、

世界保健機関(WHO)による騒音曝露限度に対する推奨、と表示されており、

大きな音に耳が晒された時に、デシベル量毎に、音にされされても大丈夫だという限度を示すものだと理解しました。

ヘルスケアアプリのデータで伝えられている曝露限度レベルと、デシベル量毎にその大きさがどんな環境音になるのかの例を、参照サイトである一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会の種類を別表でまとめてみます。

[blogcard url=”http://www.jibika.or.jp/owned/hwel/news/004/”]

騒音の大きさ(dB)環境音の例限度(1日あたり換算)
75dB掃除機18.1時間 / 1,086分
80dB街頭騒音(85dbでの例)5.7時間 / 342分
90dB芝刈り機0.57時間 / 34.2分
100dB地下鉄車内の騒音3.4分 / 204秒
110dBコンサート会場17秒
120dB救急車のサイレン2秒

皆さん、いかがでしょうか?

掃除機の騒音を18時間ずっと聞いていられる訳ではありませんので、あくまでイメージとして捉えていただければと思いますが、

例えば、地下鉄車内の騒音が100dBとなっていることに注目すると、この騒音に聞いている音楽の音が掻き消されないように音量を上げて聴いていることが、どれほど耳に悪いか、理解できると思います。

1日3分の地下鉄の騒音で難聴のリスクあり

なお、東京の補聴器専門店ブルームのwebサイトで、難聴のメカニズムについてまとめられたページがあるのですが、

私たちが音を聞く上で特に大きな役割を果たすのが、内耳にある「蝸牛(かぎゅう)」という器官の中にある有毛細胞です。

有毛細胞は入ってきた音の高低や強弱を分析し、電気信号に変えて聴神経を通じて脳に伝えます。有毛細胞は長時間使い続けるうちにダメージを受けてしまい、一度、ダメージを受けてしまった有毛細胞の再生は非常に難しいといわれています。

と書かれています。

従って、地下鉄に乗りながら、ノイズキャンセリング機能のないヘッドフォン・イヤフォンで3分以上、騒音に負けないような音量で音楽を聴いている人は、将来難聴になってしまうリスクが高くなっている恐れがあることが理解できました。

私の場合、AirPodsProでノイズキャンセリング機能の使用して、通勤や仕事先への移動時に、地下鉄やバスなどの騒音から耳を守りながら、かつ75dBに満たない音の大きさで音楽鑑賞ができていることから、難聴のリスクは低いのだとも同時に分かりました。

ヘッドフォン音量のハイライト表示

ここまでいろいろな説明をしましたが、一旦ヘルスケアデータの画面に戻って、ヘルスケアデータ概要から、ヘッドフォン音量というカテゴリをタッチして表示された下記画面から、下にスクロールすると、

【ハイライト】

として、過去7日間と昨日の辺土フォン音量の平均が表示される画面になり、

さらに下にスクロールすると、今日の辺土フォン音量の平均も表示されます。

その下には、

【ヘッドフォン音量について】

というAppleから説明文が記載されています。

AirPodsProでのヘッドフォン音量測定メカニズム

こちらの解説文は、AirPodsProをはじめ、無印AirPodsやBeats製品での音量測定についての説明になります。

『これ(ヘルスケアアプリで記録されているヘッドフォン音量というデータ)はヘッドフォンのオーディオの音量を※A特性補正されたデジベル(dB)で測定したもので、聴力に影響する可能性がある大音量にどれくらい長い時間さらされているかを把握するために役立ちます。

ヘッドフォンの音量は、デバイスの”ヘルスケア”に自動的に記録することができます。

この測定は、AppleまたはBeatsのヘッドフォンを使用した際に最も正確になります。

有線接続されたその他のヘッドフォンやスピーカーを通して再生されたオーディオは、デバイスの音量に基づいて推計することができます。』

と説明がなされており、この仕組みのよって、私がAirPodsProで音楽を聴いているだけでヘッドフォン音量データが自動記録されていたんだと分かりました。

A特性補正とは?

参照サイトである、一般社団法人小林理学研究所によると、騒音に関する環境基準をはじめ種々の騒音測定の指標として広く使用されているもの、になります。

[blogcard url=”http://www.kobayasi-riken.or.jp/news/No77/77_1.htm#77_1_top”]

ヘッドフォン音量の説明文のさらに下には、

”ヘルスケア”のことをもっと知る

として、

聴覚・聴力が重要な理由

~聴覚についての詳しい知識と、ケアの仕方について学びましょう。~

というコンテンツが用意されていますので、こちらをタッチします。

こちらでは、最初に

音が聞こえる仕組み

について説明が記載されています。

音が聞こえる仕組み

『聴覚は、音波を脳が理解できる信号に変換する、耳の中で起こる一連の相互作用です。

音波が耳に入ると、耳の中の鼓膜と骨が振動します。

その振動が内耳にある小さく繊細な毛によって電気信号に変換され、脳におくられます。脳はその信号を音として解釈します。』

と説明が書かれています。

解説にある、

内耳にある小さく繊細な毛

というのは、

難聴のメカニズムでの項目で、補聴器専門店ブルームさんの説明にあった、

内耳にある「蝸牛(かぎゅう)」という器官の中にある有毛細胞

を表しているのだろうと思います。

音量の測定

『騒音レベルはデジベル(dB)単位で測定され、80デジベルを超える音は一般的に大きな音とされます。

聴力は、聞く音の大きさとその音にさらされる時間によって影響を受けるばあいがあります。

コンサートなどの非常に大きな音は、さらされる時間が短くても、一時的な難聴の原因になることがあります。

大きな音に長期間繰り返しさらされると、内耳内の有毛細胞が損傷を受け、恒久的な難聴になるおそれがあります。』

と説明がされています。

これは、補聴器専門店ブルームさんのページで説明されていた内容と同じ解説になっていると思います。

内耳にある有毛細胞は、一度壊れてしまうと、元に戻ることなく(元に戻るのが非常に難しく)、恒久的に難聴になる

とまとめられるので、長い人生、有毛細胞は大事にしたいですよね。

さらに説明は続きます。

『音量は、大きくなるにつれて、さらされてもよい時間が大幅に短くなります。

たとえば、都市部の交通音(8dB)は1日に5.5時間聞いても問題ない場合がありますが、オートバイの音(90dB)にさらされる時間は1日に30分以内にどとめるべきです。』(とどめるべき、が正しいと思います。誤植の可能性あり)

騒音レベルの例

さらに解説は続き、騒音レベルの例がリストアップされています。

ロックコンサートの下には、雷鳴が一番大きな騒音として記載されていました。

騒音レベルの例を表にしてみました。

騒音の大きさ(dB)環境音の例限度(1日あたり換算)
30 – 39dBささやき声 
40 – 49dB図書館 
50 – 59dB中程度の強さの雨 
60 – 69dB会話 
70 – 79dB掃除機18.1時間 / 1,086分
80 – 89dB笛吹きケトル5.7時間 / 342分
90 – 99dBオートバイ0.57時間 / 34.2分
100 – 109dB救急車のサイレン3.4分 / 204秒
110 – 119dBロックコンサート会場34.2秒
120 – 130dB雷鳴

8.5秒

110dBと120dBでの目安の時間表記について、【騒音レベルの例】解説で用いられている数字と以前に紹介した【サウンドレベル分類】で表記されている数字に差異があるため、1日あたりの換算数も同一になっていません。

110dB 

→ サウンドレベル分類では、2分/7日間

→ 騒音レベルの例では、4分/7日間

120dB

→ サウンドレベル分類では、14秒/7日間

→ 騒音レベルの例では、1分/7日間

どちらの表記が正しいのか、気になりますね。

聴力を保護する方法

同じスクリーンショットの中に、上記の項目の解説がありましたので、紹介します。

『大きな音にさらされることが分かっている場合は、簡単に聴力を保護できる方法があります。

耳栓、ノイズキャンセリングヘッドフォンや、単に静かな場所に移動することはすべて、聴力を維持したり大きな音を聞く時間を減らしたりするために効果的な方法です。

大きな音に長時間さらされたあとに耳をしっかり休ませるのも有効です。』

以上のことから、

自分の好きな音楽を楽しむ際に、周りの騒音に悩まされることのない様に、ノイズキャンセリング機能のついたヘッドフォンやイヤフォンを使うと、必要以上に音量を上げることも少なくなり、ひいてはその行為によって、自分の耳の健康を保つために寄与している

ということが分かりました。

AirPodsユーザーは一度ヘルスケアデータのチェックを

AirPodsを使っている皆さん、一度ヘルスケアアプリからヘッドフォン音量のデータを確認してみませんか?

音楽の音量の平均dBが90を超えてるかどうか、確認してみましょう。

90を超えていた場合、30分以上聴き続けていると難聴のリスクが高まっていると考えられます。

皆さんも、自分の耳を大事にしながら、音楽鑑賞を楽しんでくださいね。

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