6月25日に販売されたSony製完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルとなるWF -1000XM4が実装している機能を1つ試してみた上で、その良さを実感できましたのでご紹介します。
自動風ノイズ低減機能
今回ご紹介する機能は、自動風ノイズ低減です。
機能紹介
風を検知すると、フィードフォワードマイクがOFFとなり自動的に風ノイズを低減することを実現します
Sony公式製品ページより

外出時の風の吹き付けでノイズ発生
ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能がついた完全ワイヤレスイヤホンを外出時に利用していると、時折気になるのが、風の強い日でのイヤホン本体に吹き付ける風の音を外部マイクが拾ってしまって、『ブォーッ』という特有のノイズとして増幅されて聞こえてしまい、再生している楽曲がそのノイズで聴き取りづらくなってしまい、より良い音楽鑑賞スタイルに支障がでる、ということでした。
従来の完全ワイヤレスイヤホンにおいては、それら風で発生するノイズ対策を外部マイクの形状に工夫して、ハードウェアとしての対策をしているものもありますが、その効果の程は、私たちユーザーで実際に試してみて違いがあるのかどうかを判断する必要があります。
自動でノイズ軽減してくれる便利さ
WF -1000XM4に実装されている自動風ノイズ低減機能は、従来の受動的(パッシブ)な風ノイズ対策とは一線を画したものであり、最大の違いはソフトウェアベースで自動かつ能動的(アクティブ)にノイズ軽減を行ってくれる、という便利な機能になっています。
私たちユーザーは、この機能をHeadphones Connect アプリで有効にしておくだけでOK。あとはイヤホン本体側で風のあたり方やその強さなどSony側で取り決めた何かしらの基準で風ノイズの軽減機能が自動実行される仕組みです。
ノイズ軽減がはっきりと分かる
自動風ノイズ軽減機能を有効にした状態で、室外に出て風の強い場所に移動した上で検証してみましたが、
『おっ、今、自動風ノイズ軽減機能が働いたな』
とはっきり分かるくらい使用前使用後での違いがあって、ノイズ軽減効果が高かいことが分かりました。
最初はイヤホンの外部マイクから伝わっていたあの独特な風のノイズが、ある瞬間(これが自動風ノイズ軽減が働いた合図)から、そのノイズが緩やかなものに切り替わり、聴いている楽曲も十分に聴き取ることができるまでに軽減されました。
アプリケーションでの設定方法
Sony Headphones Connectで自動風ノイズ除去の機能を有効にするための設定についてご紹介します。
Headphones Connectアプリをタップ
まずは、WF -1000XM4を耳に装着した状態で、Sony Headphones Connectアプリを起動してください。

サウンドのタブをタップ
iPhoneのHeadphones Connectアプリを起動したら、トップ画面が表示されます。トップ画面内で、画面中段にあるサウンドのタブ部分をタップしてください。

イラスト部分をタップ

自動風ノイズ軽減をタップ
すると、隠されていた外オンコントロールの設定画面が現れますので、その中からノイズキャンセリングが選ばれている状態を確認(外音取り込みやオフが選択されていれば、ノイズキャンセリングを選び直してください)した上で、自動風ノイズ軽減の右側にチェック✔️がついていなければ、自動風ノイズ軽減についての説明文のあたりをタップします。

外音コントロールのトップ画面
自動風ノイズ軽減の右端にチェックが表示された状態になり、

外音コントロールのトップ画面に戻った後、下のスクリーンショット内に示した下線部分で自動風ノイズ軽減が表示されていれば、無事設定が完了です。

ライバル機での同等機能の実装状況
AirPods Proではソフトウェアベースでの風ノイズ軽減機能は実装していません。また、Jabra Elite85tでは、メーカー公式説明として、風切音防止・ウインドノイズ保護機能の紹介はありますが、この機能がハードウェアベースなのか、ソフトウェアベースでの対応をしているのかが明示されておらず、不明です。
完全ワイヤレスイヤホン市場が成熟段階に入ってきている中で、他社製品との差別化をすることのできる選択肢がだんだん少なくなるつつある中で、自動風ノイズ軽減機能はWF -1000XM4の特徴の1つであると表現することができるのではないかと考えています。
まとめ
自動風ノイズ軽減機能は、それ単体でWF -1000XM4の購入動機になり得るかと質問をもらったと想定すると、そうであるとは言い切れませんが、優れたANC性能のイヤホンに付随する便利な機能としてのメリットは十二分にあるのではないかと思います。
ユーザーが自ら操作することなく、イヤホン側が自動で対応をしてくれる利便性の高さとなる自動風ノイズ軽減という機能に一度慣れてしまうと、メーカー公式に説明がされている
- バッテリー駆動時間が短くなる
- ノイズキャンセリングの効果低下
はあるものの、ANC付き完全ワイヤレスイヤホンの利用シーンは主に外出中であることに着眼点を置くと、デメリットよりもメリットの方が上回るではないかと個人的には思いました。
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